Interview 07

派遣スタッフに、 景気の変動に動じない、 学びのインフラを。

景気変動×キャリアデザイン

インタビュースタッフ

山﨑 亮 Ryo Yamasaki
株式会社スタッフサービスエンジニアリング事業本部 本部長
Profile
サッカー部の顧問に憧れ、高校時代から教師の道を目指す。大学は経済学部に進むが、夢に向かって教員免許を取得。晴れて参加した教育実習の現場で、教育の理想と現実に直面し、将来の進路に悩む。就活では200社以上企業訪問し、スタッフサービスへの入社を決めた。入社1年目でリーマンショックを経験。5年目に統括マネージャー、9年目に統括ゼネラルマネージャーに就任。現在は日本のものづくり企業が集積する東海地区を担当。派遣スタッフの雇用を守り、安心して働ける居場所を提供し、さらに成長し続けられるインフラ構築に邁進。2022年、エンジニアリング事業本部の執行役員に着任。
キャリア
  • 新卒入社
  • スタッフサービス大阪 エンジニアリング事業部 大阪テクニカルセンター 大阪中央ブロック営業課
  • スタッフサービス エンジニアリング事業本部 関西ブロック 大阪テクニカルセンター
  • スタッフサービス エンジニアリング事業本部 北関東BL水戸テクニカルセンター 統括マネージャー
  • スタッフサービス エンジニアリング事業本部 中部・東海ブロック名古屋テクニカルセンター  統括マネージャー
  • スタッフサービス エンジニアリング事業本部 中部・東海ブロック 統括ゼネラルマネージャー
  • 現職

Movie

Backborn

憧れた教師の道を蹴って、スタッフサービスに飛び込んだ。

中・高はサッカーに明け暮れていました。顧問の先生に憧れて、将来は教師になろうと思い始めたのが高校生の頃。大学は経済学部に進みましたが、教育に携わりたい気持ちは変わらず、地歴公民の教員免許を取得しました。労働問題を研究していたこともあって、日本の働く現場を勉強するつもりで就職活動にも参加。教師になるつもりでしたが、どうせなら浴びるほど企業を見てやろうと、200社以上を訪問しました。こんなに楽しい勉強は他にはない。たくさんの経営者に学ぶうち、そう思うようになっていきました。あちこちの企業を訪問する中、教師になると分かった上で、内定を出してくれる奇特な会社が現れました。それが、スタッフサービスとの出会いです。人材に向き合うビジネスモデルには、教育に共通するものを感じていました。そして自分という人間に、ここまで親身になってくれる会社があるのかと、心が動かされました。しかし、目指すは教育の道。教育実習も始まり、夢だった教壇に立つこともできました。ところが、学校での毎日で感じたのは、充実感ではなく違和感だったのです。社会も知らないたった一人の大人が、たくさんの子どもを教育していけるのだろうか。答えが出ないまま、悶々とした気持ちで実習期間を過ごしました。ずいぶん悩みましたが、結局、教師の道はあきらめることにしました。教育の道に入るのは、まず社会に出て自分を成長させてからでも遅くない。スタッフサービスなら、企業の経営者にもたくさん会えて、きっと人間としても成長できる。それに、労働人口が減っていく中で、人材に関わる仕事なら、きっと社会の役に立つ仕事もできる。そんな思いをもって、入社を決めたのが2008年。ちょうどリーマンショックの年にスタッフサービスに飛び込みました。

Issue

景気の変動があっても、安心して働く居場所を提供し続ける。

大阪のエンジニアリング事業本部に、初の新卒社員として営業に配属されました。製造業のモノづくり企業を中心に担当。しかし、入社数ヶ月でリーマンショックが世界を直撃。にぎやかな大阪の街も暗くなり、多くのクライアントにも影響が出ていました。しかし、当時のミッションは中小企業の新規開拓がメイン。偶然にも大きな影響を受けることもなく成果を出すことができ、社内表彰を獲得することもできました。景気が回復してきた入社5年目には営業組織をまとめる統括マネージャーとして茨城県・水戸への異動が決まりました。大阪とは違って、派遣スタッフの応募も企業からのニーズも集まりません。そこでゼロから戦略を描きました。水戸がダメなら、県外から人を集めました。広告、紹介、人づてなど、手を変え品を変え努力を続けた結果、50人だった派遣スタッフは150人まで拡大。最優秀チームとして表彰していただくこともできました。水戸で成果が出てきた2015年、製造業のメッカである名古屋へ。最も難易度が高いマーケットへの挑戦でした。派遣スタッフは300人を超える巨大な商圏。これを、さらに成長させていくために、派遣スタッフを育成し、協働して頂けるクライアントを探しました。協働クライアントとの、密度の高い関係性を構築した結果、経験の浅い派遣スタッフも一緒に育てていくようなパートナーシップが生まれ、クライアントと二人三脚で成長できるモデルが完成しました。気づけば就業する派遣スタッフも450人にまで成長。しかし、どれだけ拡大しても、いつまた景気の影響を受けるかわかりません。リーマンショックのように、景気や時代に振り回されて、つらい思いをする人を減らしたい。そして雇用を守りたい。多くの派遣スタッフの人生を預かり、製造業を支えるために、皆が安心して働き続けるインフラをつくることに決めました。

写真

Solution

新しい技術を学び直し、自分のキャリアを見つめ直す機会を。

派遣スタッフの居場所をつくり続ける。考え抜いた結果、辿り着いたのは派遣スタッフ一人ひとりが、時代にあったスキルを学び続けるということでした。例えば、自動車業界。今後、主流になると言われる「CASE(※)」の領域では、機械設計や回路設計のみならず、ソフトウェア開発やプログラミングといったITスキルも求められるようになります。そこで外部のスクールと連携し、2,000名を超える派遣スタッフに様々な技術や知識を身につける機会を提供することにしました。時代の変化、景気の変動。スクールで学び直すことによって、どんな状況でも、きっと活路を見出すことができる。一人ひとりが新しい技術を身につけることは、不確実な時代を生き抜く力を身につけることだと考えたのです。さらに、学ぶ場だけではなく、自分の将来を設計する場もつくることにしました。目の前の仕事に没頭していると、つい単眼的になってしまいます。キャリアの「その先」を見通すために、本人の希望するキャリアを相談できる資格保有者、CDA(キャリアデザインアドバイザー)を配置しました。まずは、愛知エリアで就業する派遣スタッフ600人を対象に、一人ひとりのキャリアビジョンのヒアリングとサポートを開始。これは将来設計のみならず、適切な仕事のアサインにもつながっています。自動車業界に代表される大きな変化を、リスクと捉える人もいます。しかし、乗りこなすことができれば、その変化は大きなチャンスにもなると思うのです。この取り組みは自動車業界のみならず、航空業などにも広がっています。一人ひとりの派遣スタッフが変われば、きっと未来も変わる。どんな変化にも対応できるインフラ構築に、挑戦を続けていきます。
※CASE:技術革新が進むモビリティ領域で注目される「Connected」、「Autonomous/Automated」、「Shared」、「Electric」といったキーワードの頭文字を取った造語。