Voice 05

人材派遣を入り口に未経験から育成。 利用者さまに、良質な介護をずっと。

介護未経験×直接雇用

インタビュースタッフ

施設長 櫻井 健一さん/介護士長 磯野 雅彦さん
社会福祉法人 湘南愛心会 特別養護老人ホーム かまくら愛の郷

Backborn

人材不足で年々厳しくなる採用活動。離職率も20%近くに。

櫻井さん:「かまくら愛の郷」は鎌倉市で2008年に開設した特別養護老人ホーム。130床、全室完全個室型で、このエリアでは比較的大きな施設です。スタッフは全員で約130名。介護士を中心に、看護師、理学療法士、ケアマネジャー、相談員、管理栄養士など、それぞれの専門スタッフが連携をとりながら、質の良い介護ケアを目指しています。私は「介護ケアは人ありき」と考えていますが、年々人手不足が深刻で採用が難しくなってきています。以前はホームページやチラシなどを活用して、経験者を中心に採用していたのですが、年々募集が厳しくなっていきました。

磯野さん:せっかく採用できても、その方がずっと働いてくれるとは限りません。介護は決して楽な仕事ではないので、体力的に限界を感じたり、出産や育児を機に仕事を離れてしまうケースも少なくありません。「かまくら愛の郷」でも以前は離職率が高くなってしまったこともあります。

櫻井さん:こうした背景から、「かまくら愛の郷」では2015年頃から経験よりもポテンシャルを重視して採用し、育成していく方針に切り替えていきました。無資格・未経験からでも介護職を始められるように研修プログラムを強化し、長く働けるように待遇面も見直し続けています。

Action

「派遣から直接雇用」という新しいルートを確立へ。

櫻井さん:スタッフサービスとは、もう10年以上のお付き合いになります。以前は即戦力になる方を派遣していただいていたのですが、方針を切り替えてからは、未経験の方でもうちの施設に合いそうな方を紹介していただくようになりました。そうした中、一つの転機になったのは2017年頃。当時派遣スタッフとして働いていた方を直接雇用に切り替えるご提案をいただいたことですね。

磯野さん:その方はすごく頑張り屋で、うちの施設にもすっかり馴染んでくれまして、利用者さんからも信頼を得ていました。ただ派遣法ではいわゆる3年ルールというのがあり、登録型派遣で就労の場合、同じ職場・部署に3年以上勤務することが禁止されています。同グループの別の施設で続けてもらうという選択肢もありましたが、本人も私たちもこのまま「かまくら愛の郷」で継続することを願っていました。そのことをスタッフサービスに相談したところ、直接雇用に切り替えるご提案をいただきました。

櫻井さん:初めての経験だったので、給与や待遇面の設定、切り替えの手続き、さらには労働局からの助成金の受け取り方など、いろいろな事をスタッフサービスにサポートしていただきながら直接雇用に切り替えました。

磯野さん:その後、任せられる仕事の幅が広がり、ご自身もモチベーション高く頑張ってくれています。このケースを機に、その後も派遣スタッフとしてスタートして直接雇用に切り替える採用ルートをスタッフサービスと協働しながら確立することができました。

写真

Result

離職率は改善。今後は外国人やエンジニアも採用したい。

櫻井さん:現在、派遣スタッフから直接雇用になった方は6名。さらに、今は派遣スタッフですが、今後直接雇用に切り替わる可能性のある方も3名働いていただいています。また、研修プログラムが充実してきたことや、待遇面の改善が進んだこともあり、離職率はぐんと改善されました。スタッフサービスがうちの施設にフィットする方を人選してくれていることも、この結果につながっていると思います。

磯野さん:派遣から直接雇用への切り替えで、間口もかなり広がったと感じています。私たちの求人を見て直接応募してくるのはもともと介護業界に興味を持っている人たちが中心ですが、スタッフサービスから来る人は必ずしもそうではありません。スタッフサービスの後押しがあるから、介護業界は未経験ながら挑戦してみたいと一歩踏み出した人です。案外そういう人が活躍してくれるケースもあって、最初は「大丈夫かな?」と心配して見守っていた人が、成長していく姿を見ていると私自身もうれしくなります。

櫻井さん:今後も人手不足の状況は続くでしょうから、そうした中、どうやって良い人材を育てて、長く活躍してもらうかというテーマとは継続して向き合っていく必要があります。他にも新卒採用や外国人の雇用にも力を入れているところです。今後は、こうした場面でもスタッフサービスのお知恵をお借りしたいですね。

磯野さん:人手不足の解決策として、介護の現場では見守りシステムなどICT技術の導入も進んでいます。今後は、こうした技術面にも精通した人を派遣していただく必要も出てくるかもしれません。どうすればより良い介護を実現できるか。常に考えて、利用者さんにより寄り添った介護を提供し続けていきたいと思います。