Voice 06

エンジニア不足の半導体業界。 派遣スタッフも一丸で、製品開発に挑む。

人材派遣×エンジニア

インタビュースタッフ

新製品開発センタ 川野 源さん/調達本部 粟田 泰直さん
株式会社日立ハイテク

Backborn

半導体市場の活況に反して、人材不足は年々深刻化。

粟田さん:茨城県ひたちなか市にある日立ハイテクの新工場「マリンサイト」。ここでは、半導体検査装置および解析装置の設計・開発・製造をおこなっています。今や半導体業界はPCやテレビなどの電気機器だけでなく、自動車、医療などさまざまな分野にも需要が拡大。その製造工程を支える日立ハイテクも、生産体制を年々強化しています。 事業が広がる一方で、問題になっているのが人手不足。特に、エンジニア不足は深刻ですね。

川野さん:そもそも労働人口が減少しているということもありますが、専門性の高さが大きな要因の一つだと考えます。また、東京から離れていることも、さらに難しくしている要因です。そのため、我々のグループでは、ポテンシャルのある人を派遣してもらい、多少の時間をかけてでも、正社員に近い育成を実施しています。派遣者の方も正社員の方も関係なく、エンジニアとして成長してもらいたいと思って接しています。

Action

「再配置」を念頭に、派遣スタッフを育成。

粟田さん:自社採用だけでは人材の確保が難しいということで、派遣サービスを活用。スタッフサービスには20年くらい前からお世話になっています。以前は、人手の足りない部門において、CADオペレーションなどの業務のサポートをお願いしていましたが、ここ数年は、開発のコア業務でも人手が足りないので、そこにも派遣スタッフに協力してもらっています。

川野さん:来られる方のほとんどが、エンジニアの経験は少ないため、いきなり活躍するのは難しいです。そのため、エンジニアとして活躍していただくために、スタッフサービスさんにも協力いただいて、二人三脚で時間をかけて育成しています。例えば、まずは、データ整理や組み立て、評価など作業的な意味合いの強いものから、担当してもらいます。業務を通じて装置の動作、原理に興味を持ち、能力が上がってきたところで個々人の、適正などを見ながら、一人ひとりに適したポジションを与えます。さらなる意欲がありそうなら、さらに専門性の高い業務を任せています。常に同じ仕事を担当させるのではなく、個々人の成長を加味して、仕事をお願いしています。これは正社員の育成と同じ。現場の立場からすると、正社員も派遣スタッフも違いはありません。「なぜ?」という好奇心を持つエンジニアは吸収が早いですし、こちらも成長意欲の高い人には、やりがいのある仕事をどんどん任せたくなります。

粟田さん:もちろん今も即戦力を求めている現場もありますし、川野のようにじっくり育てる部署もあります。どの部署がどういう人を求めているのか、スタッフサービスの担当者がよく知っているので、うまくマッチングしているのだと思います。

写真

Result

優秀な人材の確保に成功。今後も人材派遣の可能性に期待。

粟田さん:現在、マリンサイトでは事務職も含めて200名強の派遣スタッフが活躍しています。人手はまだ足りませんが、それでもかなり助けてもらっています。また、正社員も派遣スタッフも隔たりなく、一丸となってものづくりをしているという空気が生まれていることもあってか、派遣スタッフの定着率が良いですね。特にここ数年は、直接雇用に切り替わっている事例も増えています。

川野さん:人材派遣は、例えるなら「キャリア採用のインターンシップ」のようなものかもしれませんね。短時間の面接ではわからないことが多いですが、職場でなら、お互いに理解を深めることができます。そして、お互いが「合っている」と思えば、契約を継続したり、可能であれば、直接雇用に切り替えたりして、合わなければ、別の企業で自分に合う仕事を探す。エンジニアにとっても私たちにとっても、とても良い仕組みだと思います。また、スタッフサービスは未経験であってもエンジニアになりたいという意欲がある方に対して、育成を強化していると聞いています。日本のものづくり企業が直面している「エンジニア不足」という課題を解決するために、より多くの優秀なエンジニア人材の排出をスタッフサービスには今後も期待したいですね。