Cross talk 02

就職したい若年層の事務職未経験者を、 派遣の仕組みで応援する。

若年層×キャリアチェンジ

クロストークメンバー

麻生 暖 Dan Aso
株式会社スタッフサービス首都圏オフィス事業本部 ミラエール推進部ゼネラルマネージャー
Profile
商学部出身、新卒入社。剣道や陸上など様々なスポーツを経験。大学時代はイベントサークルを立ち上げ、企業とのスポンサー交渉役を見事にこなした。そのため「自分は何でもできる」と意気揚々と社会へ出る。しかし、営業活動では、なかなか成約が取れずに挫折も経験。自分の考えが甘かったことを痛感した。その後、考えを改めると持ち前の行動力で頭角を現し、入社3年目以降は首都圏を中心とするさまざまな支店で支店長として活躍。2020年からはミラエール推進部のゼネラルマネージャーを務める。
澁谷 沙希 Saki Shibuya
株式会社スタッフサービス首都圏オフィス事業本部 ミラエール推進部第一採用配属グループ マネージャー
Profile
国際関係学部出身、新卒入社。影響を受けやすい性格で、ドラマで見たホテルや航空業界の仕事に憧れて育つ。しかし、就職活動の際に初めて働くことを真剣に考え、人と向き合い、寄り添い続けられる人材派遣に興味を持ち、スタッフサービスへ入社。名古屋で4年、東京で1年、営業職として活躍し、6年目からミラエール推進部へ。営業からミラエールへ配置転換した当初は、「営業に戻りたい」と言っていたが、事業の意義に激しく共感し、現在は社内で最も長くミラエールに携わっている。

Backborn

自分を試したい。人に寄り添いたい。それぞれの思いを持って、スタッフサービスにたどり着いた。

麻生による発言 子どもの頃から体を動かすことが好きで、剣道、陸上とスポーツに打ち込みました。大学ではイベントサークルを立ち上げ、イベントを主催したり、企業へのスポンサー交渉を行ったり、今で言う起業のようなことをしていました。そんな経験から「どんな企業でも活躍できる」と当時は社会を甘く見ていました。そこで、自分の力を試せそうだと思えたスタッフサービスに入社。当時はまだ馴染みのない「派遣」という働き方を拡大していこうという時期で、しかも営業の実力がダイレクトに結果につながる。ちょうど埼玉エリアに初進出するタイミングで、面接官から「大宮支店の立ち上げ社員を探している」と言われて「やります!」と即答して内定をつかみ取りました。でも、いざ営業をやってみても、うまくはいかなかったですね。なかなか契約が取れず、社会の厳しさを知りました。そうした中、やっとの思いでマッチングすることができたとき、クライアントからもカスタマーからもとても喜んでいただけました。何度も「ありがとうございます」と言われ、私は思わず涙ぐんでしまいました。「こうして喜んでいただくために、私の仕事はあるんだ」と気づいた、言わば私の仕事の原点ですね。

澁谷による発言 私は基本的にミーハーで、ドラマや映画の影響を多分に受けて青春時代を過ごしました。ドラマに出てくるようなホテルや航空の世界に憧れて、いつか自分もその舞台に立とうと、大学で語学を学び、就職活動に臨みました。でも、選考が進むにつれて、給与や待遇、福利厚生、キャリアステップなど、いろいろな情報が飛び込んできました。働くことが現実味を帯びてきて初めて「こんな浮ついた気持ちで将来を選んだらダメだ」と気付きました。そこから本格的に就職活動をスタート。いろいろと業界を見る中で、自分の中で絶対に譲れなかったのは、人とたくさん関わること。それで人材業界に興味を持ち、スタッフサービスをはじめ3社から内定をいただきました。最終的な決め手は、派遣ビジネスのほうがカスタマーにより深く寄り添えると思えたことです。

Issue

20代のキャリアチェンジに立ちはだかる未経験の壁。

麻生による発言 入社時は社会的認知の低かった「派遣」も、時代とともに徐々に社会へ受け入れられていきました。私自身も入社3年目で大宮支店長として埼玉全域を任され、その後は首都圏のさまざまな支店で支店長を担当しながら、「派遣」が新しい働き方として定着していくのを実感していました。そうした中、スタッフサービスでは「目先の売上をつくる事業ではなく、社会の課題を解決する事業をつくる」という当時のミッションのもと、2013年に事業開発部を新設。そこで着目したテーマが、「20代の事務職未経験者のキャリアチェンジ」でした。
例えば、販売員や接客業をしている20代の女性。仮に、結婚、出産、育児を意識しはじめ「土日が休めるオフィスワークにキャリアチェンジしたい」と考えたとします。しかし、どれだけ本人にやる気やポテンシャルがあったとしても、経験やスキルがある人が優先され、なかなか仕事が見つからない現状がありました。「未経験」であることが転職活動の障壁となり、キャリアチェンジをしたくても難しい若者に「派遣」というスキームでチャンスを提供できないだろうかと考えたのです。この構想は凄まじいスピードで事業化が進み、2014年にはこの新事業を普及させるための専属の営業部も新設されました。まず、私はその営業部門のゼネラルマネージャーとして、新規事業にアサインされました。

澁谷による発言 その時のことは、いまでもはっきり覚えています。当時私は、コールセンターの派遣を専門に扱う営業チームに所属していました。実は、入社以来目標にしていたマネージャーに昇格したばかりで、私の営業キャリアはこれからが勝負だと気合を入れているところでした。でも、ある日突然上司から「澁谷のチームは来週から新事業の採用と配属を担当してほしい」と告げられたのです。正直、目の前が真っ暗になりました。メンバー含めて、営業しか知らない私たちが突然採用と配属を担当する。何をすればいいんだろう?どうして私なんだろう?と混乱のなか、新規事業プロジェクトに加わりました。

写真

Solution

未経験者を育てて派遣。可能性ある若者の未来にエールを。

麻生による発言 若年層を中心とした事務職未経験者のキャリアチェンジのために、スタッフサービスが導き出したのは、無期雇用派遣という仕組みを使った解決法。まず、未経験でも事務職に就きたいという意欲とポテンシャルのある人材を、スタッフサービスの社員(無期雇用派遣スタッフ)として期限を設けずに採用します。登録型派遣と違って契約期間に定めがないため、カスタマーのビジョンに沿って、より長期的な目標をキャリアコンサルタントと組むことが可能となります。そして、ビジネススクールなどを活用して育成した上で、スタッフサービスの社員としてクライアントに派遣するという仕組みで、派遣業界で当社が初めて導入しました。カスタマーにとっては、未経験から事務職に就けるだけでなく、スタッフサービスとの無期雇用契約のため月給制で給与が支払われることで生活も安定しますし、自身の事務職のキャリアビジョンを派遣を通じて描くことができます。カスタマーの課題から創出した事業のため、カスタマーには受け入れてもらえる確信はありましたが、クライアント側に受け入れてもらえるかは、私たち営業の力にかかっていました。しかし、当時は、無期雇用型派遣の事務職というのは前例がなく、なかなか成果が出ない日々が続きました。
それでも少しずつミラエールがマーケットに広がっていったのは、多くのクライアントが若者のキャリアチェンジを応援するというコンセプトに共感してくださったおかげだと思っています。

澁谷による発言 未経験から事務職になりたいという人を面接して採用し、就業希望にマッチするクライアント先へ配属することが、私のチームの役割でした。夕方、営業がオフィスに戻ってくると、履歴書と推薦文を書いたシートを持ってフロアを歩き回り、「Aさんは、こういう良いところがあるので、こういう会社にどうですか?」とひたすら提案してまわりました。メンバー全員が営業出身で、専門的な労務知識などは浅く、手探り状態でした。しかし、いま思えば営業の経験があったからこそ、営業担当者がクライアントへおこなう人材の提案のイメージができていたので、どういう情報があると提案しやすいか考えることができたのが、良かったのかもしれません。スモールスタートだった分、営業担当者同士や企画職とも距離が近く、全員が共通意識を持って動くことができました。私自身も「このマッチングはカスタマーとクライアントにとって幸せなのか?」と自分に問いかけながら配属をおこなうことを心がけました。

麻生による発言 2022年現在、「ミラエール社員」は7,000名を超えました。「未経験だからと諦めていた事務職に就けた」など、喜びの声も数多くいただき、アンケートでは90%以上が満足と回答してくれています。一方クライアントの中では「自社の若手社員が未経験者を指導することが、いい成長機会になっている」と、予想外の効果も出ているようです。

澁谷による発言 自分の力だけでは「未経験の壁」を越えられなかった意欲の高い人材が、私たちのサービスによって新しいキャリアをスタートする。その後のキャリアにも寄り添える。「ミラエール」は就活で私が描いていた仕事そのものです。今後も、未経験がゆえに自分の希望するキャリアに挑戦できない人のために、最初の一歩をサポートしていけるよう、私自身も成長を続けていきたいと思っています。

麻生による発言 ミラエール推進部に異動し、ミラエールの普及やサービスの向上に関わる立場になりました。ミラエールのサービス価値は「若年層を中心とした事務職未経験者に、希望の未来を実現してもらうこと」。だからこそ、単にミラエール社員の数を拡大することよりも、ミラエールを通じて企業へ就職(ミラエールを卒業)していく人の数を増やすことの方が大切だと感じています。現在、ミラエールを卒業した人は約1,300名と好調で、展開エリアも拡大を続けています。この先、もっとたくさんの人の「キャリアチェンジ」をサポートできるサービスに育て、より多くのチャンスを提供していきたいと思っています。